18/07/2026
レザージャケットを、今の大人が本当に着たい形へ。
FINDERS KEEPERS代表・秋谷さんと、レザーについてじっくり話をした。
このブランドを知るきっかけになった人も多いのが、BerBerJinの藤原裕氏と共同制作した、LEVI’S S506XXE大戦モデルをベースとするレザージャケットだと思う。
大戦モデルの構造をレザーへ置き換えながら、単なる素材違いの復刻では終わらせない。
ヴィンテージへの敬意を残しつつ、現代のファッションに馴染むシルエットと着心地へ再構築している。
私自身も、この一着を入り口にFINDERS KEEPERSへ強く興味を持った。
秋谷さんは、スタイリストとして約20年にわたり、メンズファッションと向き合ってきた。
原点の一つが、2007年にスタイリストとして関わったChrome Heartsとのコラボレーション。
着用する人の身体を採寸し、ライダースジャケットやレザーパンツを制作する過程で、既製品では得られないフィット感と、自分だけの一着を作る価値を実感したという。
その感動を、自分のレザージャケットでも届けたい。
約15年をかけてたどり着いたのが、現在のオーダーレザーだ。
FINDERS KEEPERSが掲げるのは、ラグジュアリーとストリートの融合。
上質な革が持つ品格。
今のパンツに馴染むシルエット。
日常で自然と手に取れる着心地。
その考え方は、実際に袖を通すとよく分かる。
素材選びにも、秋谷さんの強いこだわりがある。
使用するのは、エルメスグループ傘下のフランスの名門タンナー、Tannerie d’Annonayが手がけるカーフレザー。
きめ細かな表情と品のある艶を持ち、柔らかく、軽く、しなやか。それでいて、レザージャケットに必要な存在感も失わない。
ただ高級な革を使うのではなく、モデルに応じて厚みや仕上げを選び、着る人の体型や用途に合わせて設計する。
素材の魅力を、実際に着続けられる服へ落とし込んでいる点に、FINDERS KEEPERSの本質があると思う。
肩の落ち方、身幅、袖の角度、袖丈、アームの可動域。
仮縫いを経て、一着ずつ細かく調整していく。
レザーはデニムのように、袖を折って簡単に修正しづらい。だからこそ、身体だけでなく、普段の着方に合わせて作る意味がある。
秋谷さんによれば、年間に製造できるのは約100着。
数を絞って希少性を演出しているわけではない。
確保できるアノネイレザーの量に限りがあり、一人の職人が裁断から縫製、仕上げまで一貫して担うため、物理的に作れる数が限られている。
選び抜いた革と、職人の技術と時間。
その結果として生まれる希少性だ。
私も今回、普段着用するデニムジャケットの上から羽織れることを前提に採寸していただいた。
ただ全体を大きくするのではなく、背中の余りを抑え、必要なゆとりを前身頃へ。襟や着丈も、デニムジャケットとの重なりを見ながら調整する。
装飾は外し、できる限りプレーンに。
革は、使い込むことでグレーの下地が現れる「グレー芯」を選んだ。
オーダーの魅力は、身体に合わせることだけではない。
何を残し、何を削るのか。
何と合わせ、どのように着るのか。
自分が本当に欲しい服を、改めて言葉にしていく過程にもある。
過去の名作をそのまま再現するのではなく、今の自分たちが求める形へ編集する。
FINDERS KEEPERSは、「こういう一着が欲しかった」を具体的な形にしてくれる。
完成が今から楽しみだ。
【English】
FINDERS KEEPERS rebuilds classic leather jackets for the way we dress today.
Its roots include a made-to-measure Chrome Hearts project in 2007 and the leather interpretation of the LEVI’S S506XXE created with Yutaka Fujihara of BerBerJin.
The brand uses premium calf leather from Tannerie d’Annonay, a renowned French tannery within the Hermès group.
Only around 100 jackets can be produced each year, limited by both the leather supply and the time required for one craftsman to complete each piece.
My jacket will be minimal, made from grey-core leather, and designed to layer naturally over vintage denim.
A classic idea, rebuilt for the present.