24/06/2026
インバーター高圧ソケットの形状問題
電動車両だったら、HVだろうがEVだろうが必ず、インバーターが装着されており、こいつがぶっ壊れるとエライことなのはご存じであろうと思います。が、このインバーター、エラーが出ていなくても、ちょっとした不良というか不具合で、駆動バッテリーの寿命を大きく縮めてしまうことがあります。
特に問題となるのが、写真の、垂直差し込み式の高圧ソケットを使っているインバーターユニット。
モーターやジェネレーターからの電流を通す高圧配線のソケットなので、もちろんちゃんとした防水コネクターを採用しています。
でも、経年と主に、パッキンのゴムが劣化してくると、なんたってソケットが縦型なので、水分がじわじわと入ってくることがあるんです。また、インバーターの中は、放熱のために結構スカスカの空間があるり、時期によっては内部で結露したりすることがあるのですが、この結露した水分がインバーターの熱によって水蒸気になり、こういうコネクターの接点に悪影響を及ぼすこともあるんです。
今回、HVバッテリーの修理で入ってきたお車ですが、バッテリーの修理完了後のスキャンチェックで、回生ブレーキの回生率が悪いことに気づきました。インバーターのトラブルか!と思っちゃいますが、この垂直差し込み式ソケットを使っているインバーターの場合、このソケットの接点効率が悪さをしていることがよくあるんです。
とりあえずソケットを抜いて、内部の接点を専用洗浄剤でクリーニングし、その後、これもスペシャルな接点コーティング剤を塗布。しっかりターミナルボルトを締め込んだのち、さらに余計な水分が接点に付着しない処理を行い(やり方は内緒・笑)、元に戻してサイドスキャンチェック。
はい、ちゃんと正常値に戻りました~~
ちなみに、トヨタの整備解説書のどこを読んでも、回生ブレーキの回生率の見方なんか書いてないんです(苦笑)エラーが発生しない状態の症状は説明が難しいから、故障してエラーが発生してから直せばいいという考え方なんでしょうね。でも、こういう、見えないトラブルの元を見抜くことで、将来的に発生する大きなトラブルを予防したり、バッテリーの寿命を延ばしたりできるんです。
また、定期的に、いわゆるウィークポイントのメンテナンスをすることもとても重要。なんですが、修理書にはそんなウィークポイントのメンテナンスなんか書いていないわけで……まあ、そういうことを理解しているのが専門店の強みなんですけれどね(笑)
また、横向きに差し込む高圧ソケットは、この接点不良のトラブルが起きにくいです。なので、エンジンルームを開けて、インバーターのオレンジ色の配線がどういう風に刺さっているのかを確認して、縦に刺さっていたら、一度は接点のメンテナンスをしたほうがいいですよ~~