26/07/2026
【営業時間/定休日のご案内】
●営業時間 11時~19時
●定休日 毎週水曜日、第二・四木曜日
臨時休業や営業時間の急きょ変更等もございますので、ご来店前には必ずお電話等でご確認ください。
■ご来店時のお願い と ご予約のおすすめ
先にご来店予約を頂戴しているお客様がいらっしゃることがございます。
1組ずつご案内しておりますので、先のお客様がいらっしゃる場合はお待ちいただくことがございますのでご容赦ください。
ゆっくりとご覧いただけるようにお時間の調整をさせていただきますので、ご来店をご予定されていらっしゃるお客様は予めご予約いただくことをお勧めいたします。
尚、展示車両は基本的にエンジンが始動できない状態で保管しております。
ご予約いただければ始動できるものもありますが、あくまでも納車整備前の展示車両であることを予めご了承、ご理解いただきますようお願い申し上げます。
7月26日午後1時。
突然暗くなってきて雨が降り出した…と思ったら、いきなり豪雨!
本日もゲリラ豪雨です。
いや、こうも毎日降るとゲリラとも言えないかもしれません。
いつもの午後の豪雨ってところでしょうか。
1-2時間でやんでくれれば良いけど、夜まで降り続けると困るなぁ…
今夜も試走をしたいのです。
さて、整備入庫したのはホンダジョーカー50
1996年に販売されたアメリカンカスタムクルーザースタイルの原付スクーターです。
原付という実用車にもかかわらずデザイン優先のスクーター。
シート下のラゲッジスペースにはハーフタイプのヘルメットがやっとはいる程度。
足元も完全なフラットフロアではありませんし、この車両にフロントバスケットやリアバスケットを装着するのは絶対に似合わないでしょう。
十歩譲ってリアキャリア程度でしょうか。
積載性や実用性よりもデザインを優先した、まるでメーカーカスタム車両のようなスクーターです。
ハンドル幅も広いので駐輪場に停めるときはとなりとの間隔も気になります。
実用性より趣味性に全振りしたかのようなスクーターですが今も高い人気を誇ります。
でも奇麗な個体はなかなか見かけることも無くなりましたし、エンジンから異音がする車両も多くなりました。
そりゃ2サイクルの50ccで30年前に販売された車両ですからね。
今回は前後のタイヤ交換と、フロントディスクブレーキが固着気味で引きずる(ブレーキがかかり続ける)症状が見られたのでキャリパーのオーバーホール、プラグ交換と駆動系消耗品一式の交換を行いました。
フロントホイールを車体から取り外し、まずはブレーキキャリパーのオーバーホール。
ピストンシールがカッチカチに硬化しており、更にピストンには軽微ながらも錆が見られます。
シールを交換し、ピストンは研磨することも考えましたがいかんせん旧い車両です。
旧車の部品供給には悪評のホンダです。
部品が供給されているうちに交換した方が良いということでオーナーから交換の許可をいただきました。
新しいシールとピストンに交換しブレーキフルードのエア抜きを行えば作業終了。
やっぱりシール類(パッキン)等のゴム製品は新品に変えると違いが顕著で気持ち良いですね!
ゴムや樹脂パーツはあまり乗らずにいても硬化してきますし、乗れば乗ったで摩耗します。
消耗品ですので定期的に交換してあげましょう。
ゴムが劣化すると言えばタイヤです。
あまり距離を多く走る車両ではないのですが劣化しています。
よく見るとタイヤのサイドウォ―ル部のゴムにひび割れが見られるだけでなく、ゴム表面が剥離しています。
紫外線の影響による劣化でひび割れを見ることはよくありますが、ゴム表面が剥離するのは非常に珍しいですね。
原因はタイヤワックスです。
タイヤワックスには水性と油性があります。
油性はよりタイヤが黒光りしますし、その黒光りが長持ちします。
一見すると奇麗に見えるんですよね。
今でも屋外展示の中古車販売店ではタイヤを奇麗に見せるために使っていることがよくあります。
油性のタイヤワックスには石油系溶剤が含まれており、これはゴムなどの樹脂を溶かしてしまいます。
これがタイヤの劣化を招き、ひび割れや表面の剥離が発生します。
水性のタイヤワックスはワックス成分を水に溶かしています。
その為、石油系溶剤を使用している油性よりゴムへの影響は少ないと言われています。
但し…このワックス成分も様々で、液状にされたワックスには多少なりとも石油由来の成分が含まれていることは珍しくありません。
その為、ミッツ・ハーではタイヤワックスの使用はおすすめしません。
タイヤが汚れてしまったら中性洗剤で洗いましょう。
食器洗い洗剤等で大丈夫です。
それを水で薄めてスポンジやブラシにとってゴシゴシ洗いましょう。
中性洗剤で洗えばゴムを傷めませんし、タイヤに付着したドロ汚れやほこり、油分なども落とすことができます。
それにタイヤワックスは表面を滑りやすくしますので、もしタイヤのトレッド面(路面と接地する部分)に付着するとスリップのリスクが非常に高くなります。
タイヤワックスは使わないのが良いと思います。
リアタイヤ交換時にはリアブレーキの点検も行います。
摩耗だけでなく、摩耗によって堆積するダストの清掃やドラムブレーキのカム部のグリスアップ等です。
タイヤ交換後にはプラグも交換。
日本で唯一となってしまったプラグメーカーNGK(日本特殊陶業株式会社)によると、オートバイのプラグ交換は3,000~5,000キロが推奨されています。
これはオートバイのエンジンの常用回転域が高いためです。
回転数が高ければ高いだけプラグは点火回数が増え、劣化・摩耗します。
常用回転域が低い普通自動車の場合は15,000~20,000キロ毎の交換が推奨されています。
小排気量で普通乗用車よりも常用回転域が高い軽自動車でも7,000~10,000キロ毎の交換です。
オートバイのエンジンがいかに過酷な状況に置かれているのかがわかりますね。
これはエンジンオイルの劣化にもつながります。
従ってオートバイのプラグやエンジンオイルの交換サイクルは自動車に比べると遥かに早いのです。
ちなみにこちらの車両は2サイクルエンジンです。
エンジンオイルは交換する必要がなく、適宜補充すればOKです。
よく誤解されているのはイリジウムプラグは長持ちということ。
イリジウムプラグや白金プラグだかといって長持ちではありません。
最近の自動車に使われる長寿命タイプのプラグは中心電極と、外側電極の放電部分に白金合金やイリジウム合金を使っています。
これだと普通乗用車なら10万キロもの長寿命を実現しています。
残念ながらオートバイに使われるイリジウムプラグは中心電極だけがイリジウム合金になっており、外側電極は通常のニッケル合金です。
従って交換時期は一般プラグと同じになります。
ちなみにオートバイ用に開発されたNGKのMoto-DXプラグは8,000~10,000キロが交換の推奨サイクルになっており、単に長寿命となっているだけでなく着火性に優れ、加速性能や燃費性能の向上といったすぐれた性能を発揮します。
イリジウムプラグより優秀なのですが、まだ適合サイズが限定的なんですよね…
最後に駆動系消耗品一式の交換。
ドライブベルト、スライドピース、ウェイトローラーの交換です。
スクーターは樹脂製ベルトを介してエンジンの力を後輪に伝えています。
樹脂製ベルトは軽量、かつ静粛性に優れ、更には金属チェーンと異なり注油は不要。
金属チェーンが摩耗すると伸びてくるため、適宜たるみ具合を調子する必要がありますが樹脂製ベルトは伸びないので調整不要です。
メンテナンスフリー性能に優れている為、ベルトなどの駆動系部品はケースに納められており普段は目にすることがありません。
しかし高速で使用するほどベルトは摩耗していき、最後には断裂します。
切れる予兆はありません。
いきなり切れるとどうなるか?
自転車のチェーンが外れたのと同じ状態。
車体が前にすすまなくなります。
ドライブベルトの交換目安は10,000~20,000キロ。
一般的に高速走行(そのオートバイにとっての高速走行)が多いと摩耗しやすくなりますし、発進停止が多い走り方でも摩耗します。
こうした「シビアコンディション」に該当する場合は10,000キロ毎に交換しましょう。
ミッツ・ハーでは一般的に12,000キロを超えたら交換をおすすめし、17,000キロを超えないように注意いただいています。
もちろん乗り方によっては10,000キロで交換をすすめますが、普通の乗りかたであれば12,000~15,000キロで交換するのが良いと思います。
交換時には同じ樹脂製のスライドピースとウェイトローラーも同時に交換。
これらはスクーターがオートマチックで変速する、その変速を担う部品です。
樹脂製ですからやはり摩耗しますのでベルトと一緒に交換です。
これらの部品が摩耗するとスムーズに変速しなくなります。
発進時にもたついたり、あるいは発進はスムーズでも速度が伸びていかなかったり。
変速に問題が生じるので走りが悪くなるばかりか燃費も悪化します。
ベルト、スライドピース、ウェイトローラーは消耗品です。
12,000~15,000キロ毎に交換することをおすすめします。
ひととおりの整備を完了。
30年前のスクータですが、まだまだ元気に走ってくれそうです。
偶然にも店頭に懐かしい原付が並んでしまいました。
国内モデルのCT110(1981~1983年)、キャブレターモデルのスーパーカブ最終型(2002~2007年)、そしてジョーカー(1996~1999年)
みんなホンダですがミッツ・ハーはホンダ専門店というわけではありません。
今夜もハーレーダビッドソンの試走予定が入っています。
ハーレーやドゥカティからスーパーカブまでいろーんなものを扱っているミッツ・ハーです!